カスタマーエージェントの回答や動作が思いどおりにならないときは、ナレッジベース・システムプロンプト・ワークフローの3つを見直してください。多くはここで解決します。回答の精度はエージェントが学習する材料(ナレッジベース)と指示(システムプロンプト)で決まります。困ったときの確認ポイントを症状別にまとめました。
まず確認したいこと
カスタマーエージェントの精度は、エージェントに渡す「材料」と「指示」で大きく変わります。設定を変える前に、次の3点を押さえておくと原因を絞り込みやすくなります。
- ナレッジベース: エージェントが回答の根拠にする資料です。ここに正しい情報がなければ、正しい回答は返りません。
- システムプロンプト: エージェントの話し方や振る舞いを決める指示文です。あいまいだと回答もぶれます。
- ワークフロー: カスタマーエージェントはワークフローの中に置く「カスタマーエージェント」ノードとして動きます。応答するかどうか、有人対応に切り替わるかどうかは、ワークフローの設定で決まります。
カスタマーエージェントの設定方法は別記事で説明しています。
回答が正しくないとき
回答が事実と違う、的外れといった場合は、まずナレッジベースの中身を見直します。エージェントはナレッジベースにある情報をもとに回答するため、情報が足りない・古いと回答も不正確になります。
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| ナレッジベースに該当情報がない | 正しい情報を含む資料をナレッジベースに登録してください |
| ナレッジベースの情報が古い | 古い資料を削除し、最新の内容に差し替えてください |
| システムプロンプトの指示があいまい | ノードの「システムプロンプト」を見直し、「わからない質問には『担当者に確認します』と答えてください」のように、答えられないときの対応を明記してください |
ナレッジベースの対応形式はPDF・テキスト・Markdown・CSV(FAQ)・Wordで、1ファイルあたり50MBまでです。テキストの貼り付けや、ウェブページの取り込みもできます。
応答しないとき
友だちがメッセージを送ってもエージェントが反応しないときは、ワークフローが動いているか、メッセージがエージェントのノードまで届いているかを順に確認します。
| 確認すること | 確認場所 | 対処法 |
|---|---|---|
| ワークフローが有効か | ワークフロー一覧のステータス | カスタマーエージェントを含むワークフローを有効にしてください |
| トリガー条件に合っているか | ワークフローのトリガー設定 | メッセージ受信トリガーのキーワード条件が、友だちの送る言葉と合っているか見直してください |
| ノードまで処理が届いているか | ワークフローの構成 | トリガーから「カスタマーエージェント」ノードまで、フローが正しくつながっているか確認してください |
ワークフローの作成や有効化の手順は、ワークフローの記事で説明しています。
有人対応に切り替わらないとき
友だちが担当者と話したいのにエージェントが応答し続ける場合は、有人対応への切り替え設定を確認します。「カスタマーエージェント」ノードでは、有人対応ボタンがタップされると 「有人対応へ」 の分岐に進む仕組みです。AIが自分で引き継ぎを判断した場合も、同じ「有人対応へ」の分岐に進みます。
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| 「有人対応へ」の分岐の先にアクションがない | 有人対応ボタンのタップで進む 「有人対応へ」 の分岐に、担当者へつなぐためのアクション(タグ付けや通知など)を設定してください |
| 有人対応ボタンが表示されていない | ノードの設定で「有人対応ボタンを表示しない」にチェックが入っていないか確認してください |
| システムプロンプトに引き継ぎの指示がない | 「自分で対応できないときは有人対応をすすめてください」とシステムプロンプトに書き加えてください |
会話の終了ボタンがタップされた場合は 「終了後」 の分岐に進みます。終了後にお礼メッセージを送るなどの動作は、「終了後」の分岐側に設定します。
Shopifyの商品の検索や案内ができないとき
エージェントが商品情報を案内できないときは、Shopify連携の状態と、ノードの「参照する情報」の設定を確認します。商品データの参照には、Shopifyとの連携と、ノードで 「Shopifyの商品データを参照する」 を有効にすることの両方が必要です。
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| Shopifyと連携できていない | 外部サービス連携の画面で、Shopifyの連携状態を確認してください |
| 商品データの参照が無効 | ノードの 「参照する情報」 で 「Shopifyの商品データを参照する」 を有効にしてください |
Shopifyとの連携手順は「Shopify連携方法」をご確認ください。
Shopifyの注文状況を案内できないとき
エージェントが注文や配送の状況を答えられないときは、ノードの設定と、お客さまのLINE連携の状態を確認します。注文の案内には、ノードで 「Shopifyの注文・配送状況を参照する(LINE連携済みのお客様のみ)」 を有効にすることと、お客さまご本人がShopifyのアカウントとLINEを連携していることの両方が必要です。
| 状況 | 確認すること |
|---|---|
| 「LINE連携をお願いします」と案内される | お客さまがShopifyのアカウントとLINEを連携していません。仕様どおりの動きで、連携していないお客さまには注文番号を伝えられても内容を開示しません。連携の入口をリッチメニューや挨拶メッセージに用意してください |
| 注文が見つからないと答える | 連携済みのお客さまの注文のみが対象です。ほかの人の注文や、Shopify連携よりも60日以上前の注文は案内できません。注文番号の打ち間違いも確認してください |
| 「発送済み」とだけ答えて追跡番号が出ない | Shopify側の出荷に追跡番号が入力されていません。Shopifyの注文画面で出荷に追跡番号と配送会社を登録すると、次回から案内できます |
| キャンセルや変更をお願いしても実行されない | 仕様どおりの動きです。エージェントは注文の操作を行わず、担当者へ引き継ぎます。「有人対応へ」の分岐に担当者への通知を置いてください |
回答の品質を上げるコツ
カスタマーエージェントの精度は、運用しながら少しずつ高められます。ナレッジベースを充実させ、システムプロンプトを具体的にし、実際のやり取りを見て改善するという流れが基本です。
| ポイント | 具体的なやり方 |
|---|---|
| ナレッジベースを充実させる | よくある質問と回答をCSV(FAQ)やテキストで登録してください |
| システムプロンプトを具体的にする | 「丁寧な口調で、100文字以内で回答してください」のように、口調や回答の長さまで指示すると安定します |
| 実際のやり取りを定期的に見る | 受信トレイで友だちとのやり取りを確認し、うまく答えられていない質問が見つかったら、その内容をナレッジベースに追加してください |
改善は一度で終わりではありません。新しい質問が出てくるたびにナレッジベースを足していくと、エージェントの回答は着実に賢くなります。